【獣医師監修】冬本番！小型犬の防寒対策、本当に必要な３つのポイント

急に空気が冷たくなり、冬の訪れを感じる季節になりましたね。お家の中では元気に走り回っている愛犬も、ふとした瞬間にブルブルと震えていたり、ベッドの隅で丸くなっていたりしませんか？

特に、トイプードルやチワワ、ミニチュアダックスフンドなどの小型犬は、寒さに弱い犬種です。体積に対して体表面積が広く熱が逃げやすいため、私たちが思う以上に寒さを感じています。また、地面からの冷気も直接体に伝わりやすいのです。

大切な家族である愛犬が、冬を快適に、そして健康に過ごせるように。今回は、日本の住環境や気候に合わせた、本当に必要な「小型犬の防寒対策」を３つのポイントに絞ってご紹介します。

ポイント１：【室内】「冷え」の元を断つ！安心できる”ぬくぬくテリトリー”作り

「暖房をつけているから室内は大丈夫」と思っていませんか？実は、暖かい空気は上に、冷たい空気は下に溜まる性質があります。床の近くで過ごすことが多い小型犬は、足元からくる冷え（底冷え）の影響を直接受けてしまうのです。

ベッドの場所を見直す：窓際やドアの近くは、すきま風が入り込みやすい場所。ベッドは部屋の中央や壁際に移動させましょう。
あったか素材をプラス：フリースやボア素材のブランケットを一枚追加してあげるだけで、保温性が格段にアップします。愛犬が自分で潜り込めるような、ドーム型のベッドもおすすめです。
ペット用ヒーターの活用：ペット用のホットカーペットやヒーターは心強い味方です。ただし、低温やけどやコードをかじる事故には十分注意し、必ず安全性が確保された製品を選びましょう。留守番中など、長時間使用する際は特に気をつけてください。

愛犬が自分で体温調節できるよう、暖房器具から離れた涼しい場所も確保しておくことが大切です。「暑い」と感じたときに移動できる逃げ場を作ってあげましょう。

寒くてもお散歩が大好きな子は多いですよね。しかし、暖かい室内との急激な温度差は、犬の心臓や関節に負担をかける「ヒートショック」の原因にもなりかねません。

そんな時、防寒着は小型犬にとって単なるおしゃれではなく、健康を守るための必需品です。

素材で選ぶ：内側がフリースや裏起毛になっているものは保温性が高く、冷たい風を通しにくいナイロンやポリエステル素材のアウターは、急な雪や雨にも対応できます。
フィット感と動きやすさ：サイズが合っていないと、歩きにくかったり、脱げてしまったりする原因に。首回りや胴回りがきちんとフィットし、動きを妨げないデザインを選びましょう。
着脱のしやすさ：服が苦手な子もいます。着せたり脱がせたりが簡単な、スナップボタンやマジックテープ式のものが便利です。

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冬の室内は、暖房の影響で想像以上に乾燥しています。この乾燥は、人間だけでなく犬の皮膚や被毛、肉球にもダメージを与えます。

保湿ケアを習慣に：乾燥によるフケやかゆみを防ぐため、保湿効果のあるシャンプーを使ったり、ブラッシングで血行を促進したりするのが効果的です。特に、ひび割れしやすい肉球には、専用の保湿クリームを塗って優しくマッサージしてあげましょう。
加湿器の活用：室内の湿度を40%〜60%に保つことで、皮膚の乾燥だけでなく、ウイルスの活性化も防げます。愛犬が倒したりしないよう、設置場所には注意してください。
飲水量をチェック：冬は夏に比べて喉の渇きを感じにくく、飲水量が減りがちです。いつでも新鮮な水が飲めるようにし、あまり飲まないようであれば、ウェットフードを取り入れたり、ぬるま湯でドライフードをふやかしたりする工夫も有効です。

愛犬の小さなサインを見逃さず、冬特有のトラブルから守ってあげましょう。

小型犬にとって、冬は体調を崩しやすい厳しい季節です。しかし、ほんの少しの工夫と飼い主さんの気配りで、冬を安全で快適なものに変えることができます。

「室内環境」「お散歩の服装」「乾燥対策」の３つのポイントをしっかり押さえて、愛犬との温かい冬をお過ごしくださいね。